先日は上越の木工の先輩、ゲイミンカン市川さんに誘われて岐阜の銘木市場に行ってきました。競りを見たり参加するのは実は初めての経験でして、普段は製材されてしっかり乾燥された製品としての木材を仕入れているので原木の持つパワーを直に感じてきました。せっかなのでちょっとだけ購入させてもらいました。もちろん競りに参加する札(フダ)を持っていないのでお願いして競り落としてもらったのですが。丸太ではなく60ミリ厚の板に製材された状態の生木なので乾燥して使えるまでは何年も先なのですがね。しかしズラリと並んだ銘木の数々に興奮してあっという間に時間が過ぎました。日本国内のケヤキやクスやクルミ、カヤ、イタヤ楓、ナラ、神代ニレなどはもちろん輸入材のウォルナットやブビンガ、カリン、サペリなど様々な材料が取引されていました。もう伐り尽くしてしまったチークやマホガニーなどもちらほらありました。きっとどこかの倉庫で眠っていたものなんだろうな。倉庫の脇にうず高く積み上げられていた丸太は全て中国に買われたもののようでここでもチャイナパワーを感じるのでした。過去の良い時代に比べ材木市場もあまり景気が良くなく全国でも厳しい状況のようです。日本の木、地元の木を使ってお家や家具などを作れば良いのでしょうが価格競争や林業の担い手の問題などでうまくいっていないのが現状です。木を使わせてもらって仕事をするものとして何かできないものかと考えながら帰路に就くのでした。