古民家を解体することになり、その家の屋根裏に眠っていた建築の為に製材され使われなかった材木を支給され、それを使って何かを製作して欲しいとの依頼。何の木かわからない大きな一枚板は結構反っていて厚みが30㎜程度、そのまま1枚板のテーブルにするには反りをなくすために削って調整しておそらく15㎜厚くらいの仕上がりに。テーブルにするは薄すぎるし、真ん中に手のひらサイズの節穴も空いているし、何せ2000×1000㎜の大きさは普通のお家にはちょっと大きすぎ。勿体ないけど細かく切ってスツールなどにしてはどうかと提案したところ、取れるだけの大きさでデスクをお願いしたいというところに話は落ち着きました。
樹種が不明なこの木材はブラックウォルナットのように黒っぽい木肌で、カツラやホウノキのような柔らかさと軽さのある加工しやすい材料でした。仕上げにオイルを塗ってみると木目はそれほど美しいというほどではないのですが、独特の風合いというか黒いうねりというかなんとも言えない存在感のある仕上がりとなりました。
何年も眠っていた材料がこうして時間を経て家具として生まれ変わって使わていく。何かロマンを感じてしまいますが、私も一役を担えて良かったです。よい機会を与えてもらいました。
2000×1000㎜の一枚板これはこれで良い感じなのですが、反りと大きな節穴が。どこを切ってどうハギ合わせるかじっくり悩みます。
仕上がりは1400×600㎜のサイズに。3枚ハギです。これならば25㎜厚であがります。虫喰い穴と多少の節と割れは残さざるを得ませんが、それはそれで味わいがあります。