車椅子に乗ってテーブルにつくと、足がテーブルの下にあたって不快とのこと。市販の量産品では、ちょうど良い高さのものがない。
そんな時こそオーダー家具屋の出番でございます。車椅子と奥さまの椅子、両方の使い心地の良い寸法を、ミリ単位で製作いたします。
以前は工務店をされていたお施主さん。お家を新しくする時には、この材料でテーブルにしたい!という想いの詰まった杉の一枚板。
普段は杉材も、一枚板も、持ち込み材料もお断りしているのですが、こういう想いを形にする仕事は、我々のような木工野郎がやらずに誰かやるんだ!という気持ちで頑張らせてもらいました。
割れが天板の半分まで達していて、反りもねじれも有り、厚みはすでに45㎜。このまま平面をだしても、上手くいっても30㎜あがり。一枚板としては薄くて迫力がない。いっそ割れの通った真ん中で真っ二つにして、それぞれで平らを出して剥ぎ合わせた方が、厚みが確保できる。切断した所で木目が切れてしまうが、割れの削除と厚みを優先。
もう一つの割れには契りを施し、朽ち果てかけた樹皮の部位は、砕きつつも程よく残して、ご希望通りに材料を目一杯使った大きなテーブルに仕上がりました