長岡市 M邸 収納BOX

お客さまは困っておりました。リビングど真ん中の壁面に設置されたコンセント。そこにはモジュラージャックやLANケーブルや光ケーブル?など多種多様な配線関係がひとまとめになっており、それに付随する電話本体やWIFIルーター、アダプターそして配線。。。ひとまとまりになっている分ゴチャゴチャ感が半端ない。スッキリさせたい。いろんなお店を回ってもちょうど良いものが見つからず。リビングの目立つ場所なので折角なら良いものを、とのことでご依頼をいただきました。小さなキャビネットでコンセントを隠しその中に機器類や配線を収納するという案をご提案。背板をなくし、お部屋の幅木をかわす加工をすることで壁にぴたりとキャビネットを設置できます。内部は棚板をあえてなくすことで収納の自由度が増した気がします。お客さまのアイデアで配線をS字フックで吊るせるようにバーを内部天井に設置。機器類、配線を端に寄せれば残りのスペースに本を入れても良いし、箱などいろいろ収納できそうですね。素材はお部屋の雰囲気に合わせたブラックウォルナット。もちろんオール無垢材でオイルフィニッシュ。サイズ感はあまり大きくなり過ぎず、高さはソファに座っていても圧迫感はないと思います。天板の上には電話機を配置、電話線もスマートに本体内に収まるようにしております。完成してみるとなんて事ないただの箱ですが、事前にしっかり打ち合わせをさせていただいたお陰だと思っております。いかにシンプルにスマートに収納させるかを考えるのも家具屋のお仕事です。

 

岐阜の銘木市場へ

 

 

先日は上越の木工の先輩、ゲイミンカン市川さんに誘われて岐阜の銘木市場に行ってきました。競りを見たり参加するのは実は初めての経験でして、普段は製材されてしっかり乾燥された製品としての木材を仕入れているので原木の持つパワーを直に感じてきました。せっかなのでちょっとだけ購入させてもらいました。もちろん競りに参加する札(フダ)を持っていないのでお願いして競り落としてもらったのですが。丸太ではなく60ミリ厚の板に製材された状態の生木なので乾燥して使えるまでは何年も先なのですがね。しかしズラリと並んだ銘木の数々に興奮してあっという間に時間が過ぎました。日本国内のケヤキやクスやクルミ、カヤ、イタヤ楓、ナラ、神代ニレなどはもちろん輸入材のウォルナットやブビンガ、カリン、サペリなど様々な材料が取引されていました。もう伐り尽くしてしまったチークやマホガニーなどもちらほらありました。きっとどこかの倉庫で眠っていたものなんだろうな。倉庫の脇にうず高く積み上げられていた丸太は全て中国に買われたもののようでここでもチャイナパワーを感じるのでした。過去の良い時代に比べ材木市場もあまり景気が良くなく全国でも厳しい状況のようです。日本の木、地元の木を使ってお家や家具などを作れば良いのでしょうが価格競争や林業の担い手の問題などでうまくいっていないのが現状です。木を使わせてもらって仕事をするものとして何かできないものかと考えながら帰路に就くのでした。

 

ひと葉さんのフレッシュハーブリースのワークショップの様子

先日のひと葉さんのフレッシュハーブリースのワークショップにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。材料は同じなのにそれぞれに個性のあるリースに仕上がるのが面白いですね。ハサミを入れると新鮮なハーブの香りが店中に溢れなんとも爽やかで幸せな気分にさせてもらえる楽しいワークショップでした。作り終わったら壁にリースを掛けてハーブティーを飲みながら品評会ならぬ朗らかなトークタイム。看板犬のQ太郎もいい子にしてて皆さんに可愛がってもらって人気者となっていました。WS終了後にLISで行われたかめもなかさんのライブの会場装飾と髪飾りの演出をひと葉さんがされるということで見に行ってきました。花があるだけで本当に華やかになるというか、この日は花や植物が与えてくれる華やかさや豊かさの様なパワーを感じた1日でした。

 

テーブル脚の交換と天板メンテナンスそして無垢材のオイルフィニッシュについて

4年前に納めた鉄脚のローテーブル。家族が増え、生活スタイルも変化してきたために床に座るより椅子に座る生活に変えたいというご要望でした。天板はそのまま活かし、脚を木脚に替え高さを上げます。うえの写真はBeforeです。お家を新築したタイミングで納品したのを思い出します。ズッシリ思いテーブルを2階まで上げるのを大工さんがお手伝いしてくれたっけ。いい笑顔ですね。

 

4年間の月日が味として天板に現れています。小さなお子様が2人だと食べこぼしやクレヨン、マジックの跡が残っていますのでここは一度クリーニングを。先ずはサンディングで汚れを削り落とします。この時点でもう脚の交換は終わっていますね。後ろにチラリと黒い柵のように写っているのが鉄脚です。

 

そしてオイルを塗り込みます。潤いが蘇ります。nineではオスモというドイツのメーカのオイルを使用しております。

 

キレイになりました。後はオイルが乾いたらいつも通り使ってもらえます。

 

 

無垢材のオイルフィニッシュ仕上げについて

無垢材の天板なので突き板、化粧合板と違って削って汚れをリセットし新品の状態まで戻すことが可能です。オイルフィニッシュは輪じみや油染みがつきやすいと思われがちですが、日々のお手入れでキレイな状態を保つこともできると思いますし、メンテナンスをしながら使うことで経年による味というか深みが出るし何より愛着が増します。日々のお手入れもそんなに難しいことはなく、コツとしては食事などをした後は必ず固く絞った布巾で拭き残しなく拭くということです。食べ物をこぼしても大丈夫、拭けば良いのです。おばあちゃんちの縁側のイメージとよくお伝えします。毎日拭き掃除するのでピカピカですよね。もし天板の艶がなくなりカサカサ感が出てきたなと思ったらワックスやオイルを塗ってください。カサカサの状態で油っぽい食べ物ををこぼしてしまうと油染みが取れにくくなってしまうのでカサカサする前にワックスかオイルを塗ることをお勧めします。

なんか細かいことをツラツラと書いておりますが、あまり神経質にならずに大らかな気持ちで使ってもらえたらなと思います。子育てが落ち着くまでガシガシと使ってもらって、その後nineにご連絡頂ければバッチリ綺麗にお直しに駆けつけます。日々のメンテナンスも分からないことがあればご相談ください。ご来店してもらえればやり方も教えますし、おすすめのワックスやオイルなどご紹介します。無垢材のテーブルは良いですよ〜、触ったときに感じる木の本来の質感は合板のウレタン、ラッカー塗装とは明らかに違います。使いながら育てるような感覚で長く家具とお付き合いしてもらいたいと思っております。