ケヤキの一枚板リメイク(before)

 

大工だったおじいちゃんが遺した、昔作ったケヤキの1枚板の天板。その形がゆえになかなか使いにくかったようで、お家を新築する際に何とか形を変えて使えるようにできないかとご依頼がありました。

随分といろんな所に断られたようですが、おじいちゃんの想いを今に繋げてゆくことも、我々のできる仕事ではないでしょうか。

先ずは使いやすい長方形にカット。しかし、切り込み線上におじいちゃんが節埋めで施した葉っぱの埋木が。切るか残すか悩ましいところ。それにしても強引に取り付けられた反り止め部材が外れない。ネジも全部キレてるし…。ハツるしかないな。天板も反りっ反りだし、平に削るしかないな。

さてさて、無事に形になるのかしら。

 

ケヤキの一枚板リメイク(after)

おじいちゃんの葉っぱの埋め木は積極的に残す方向にしました。

絶対切り落とそうと思ってたのですが、向き合っているうちになんだか愛しげになってきて、使いやすい広さが取れるなら残してあげた方がいいなあと。

お客さんも喜んでくれたし、お家の雰囲気も壊してない、そんなに悪くないと思います。

おじいちゃんきっと喜んでるよ、と納品中に何度もつぶやいていてちょっとウザかったかもですが、自分の娘の子供が私の作った家具を直して使ってくれることを想像するだけで何だかグッときてました。

リメイクする金額でそこそこのテーブルは購入できたことと思います。しかし、おじいちゃんの思いを形にして使い続けていこうという気持ち、そこにリスペクトがあります。

ありがとうございました。

納品事例 長岡市 H邸 丸い食卓とナインウィンザーチェア

長岡の高台に新築されたお家に、ダイニングセットをお届け。抜群の眺望と気持ちの良い開放感。羨ましすぎる。

地元長岡の素敵なお家に、nineの家具を選んで貰えてとても嬉しい。これからの季節長岡は深い雪に覆われますが、お気に入りの家具で楽しいお家時間を過ごしましょう。

キッチンからダイニングを眺めると円いテーブル越しに広がる長岡の景色。雪の降り積もった長岡はキレイだろうな。雪かきも忘れてのんびりしちゃいそうなLDK。

 

建築設計:LOCAL LIFE STANDARD (株)池田組

家具製作:nine

item / 円い食卓

nine windsor chair

遠方へ配送

円いテーブルを京都のお客さんへと発送しました。

なるべく直接私たちがお届けしたい気持ちですが、どうしても都合が合わなかたり遠方の場合はヤマト運輸の家財宅急便で配送しております。

写真のようにしっかりと梱包して、丁寧に運んでもらえます。

お部屋内までの搬入、開梱、設置、簡単な組み立て(脚の取付けなど)をやって貰えて、開梱後の段ボールなども持ち帰ってくれるのでゴミの面倒がありません。

もちろん到着日時の指定も可能(地域により時間指定ができない所もあります)。

 

遠方のお客さんには大変心苦しいのですが、nineは卸しをしておりませんので、長岡のお店でしか家具を見ることができません。SNS等でご興味を持っていただいた方とはサンプル材や写真を送ったり、電話でお話しさせてもらったりしてイメージを共有できるようにしておりますので、遠慮なくご質問いただければと思います。青森や山口県からもご注文いただいております。

 

さっとお直しに駆けつけられる距離でやり取りできるのがベストなのですが、遠方の場合でも誠心誠意対応いたしますのでどうぞよろしくお願いします。

納品事例 三条市 K邸 魚沼市大白川産ブナの円テーブルとダイニングチェアnord

先日の納品は三条の下田まで。
同じ新潟県内の魚沼市大白川産のブナ材(スノービーチ)を使った3本脚のラウンドテーブル。椅子はnordで合わせていただきました。
家具製作は長岡のnine。
建築設計施工は見附の小出建設さん。

 

家具業界のお話なんですが。家具の材料、素材って地元の山の木を使っていることってほとんど無いんです。お値段がお求め安いモノはMade in 東南アジアの国で、素材はそちらの合板だったりします。高級デザイナー家具だったりすると、チーク、ブラックウォルナット、オークといった外国産の銘木を使ったものが多いです。国産の材料を使ってますと謳っていても地元の木ではなく北海道の材木だったりします。家具用の広葉樹は、流通の関係だったり製材や人工乾燥機、安定供給の問題でなかなか近場の木を使うのにはまだ高いハードルがあります。

そんな中ここ新潟ではスノービーチプロジェクトという、かつて薪炭林として利用されてきた魚沼市大白川のブナ林を、建築や家具の木材として提供するべく森林組合から製材所、建築設計施工、家具工房が連携して持続可能な連携を生み出し大白川地域の活性化に繋げたい、という試みが進められています。

つまり地元中越地域の山の木を家具の材料として使うことができる訳です。

すぐそこにある木を使って家を建てたり、家具を作ったりするというシンプルな事が簡単にはできないこの現代社会において、魚沼のブナ材で長岡の家具工房でテーブルを作って三条のお客さんが使ってくれるというこの奇跡。当たり前のようで何か特別な、そこにはきっと見えない価値がきっとあるように感じています。