Category : 製作風景

手掛かり

引き出しの前板になる材料です。引き出しやすいように指...

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引き出しの前板になる材料です。引き出しやすいように指がかかるように手掛かりを掘ります。先端が12Rの丸いチップソーで削ります。下の写真の左側の手裏剣みたいなやつです。なんてことない溝なのですが、油断の出来ない危険な作業なのです。

 

チップソー

木材を切断する刃物です。これが高速回転して硬い材木も...

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木材を切断する刃物です。これが高速回転して硬い材木も切断してしまいます。刃の厚みが違ったり、形が違ったり色々な種類があります。手裏剣みたいでもあります。作業的には非常に危険なので注意が必要です。

 

文机修理

年代物の文机の修理依頼です。引き出しの底板が変形して...

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年代物の文机の修理依頼です。引き出しの底板が変形して開け閉めが困難なので新しいものに貼り替えました。ついでにピタリと収まるようにカンナで調整。天板は再研磨してしまうと積み重ねてきた味が落ちてしまうので大きな汚れを落とすのみに。最後に全体的にワックスを塗ってきれいにしてあげて完成です。古くなったら捨ててしまうではなく、直して使うという選択もありですよね。きっと机も前の持ち主さんも喜んでいることでしょう。

 

白いのと黒いの、そして幕板

2台のテーブルを同時進行しています。1800×900...

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2台のテーブルを同時進行しています。1800×900㎜のナラ材と1500×750㎜のブラックウォルナットのものです。塗装をしていない素の状態なのですがこれだけ色が違います。白と黒です。これから四角にカットしてカンナをかけて手前に写っている幕板を取り付けます。無垢材の板はそのままでは反ったりするので幕板で反りの防止をします。また脚部の接合という重要な役割も果たしてくれます。決して目立つパーツではないのですがまさに縁の下の力持ち的な存在です。

 

鉄脚

お願いしていたベンチの鉄脚が仕上がってきました。最近...

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お願いしていたベンチの鉄脚が仕上がってきました。最近は木と色々な素材を組み合わせた製作が多いです。うちは木工所なので鉄は鉄工所、籐は籐張り店、椅子張りは椅子屋さんとそれぞれの専門の方にお願いするのですが、それぞれの分野で深~い世界が広がっていてそれぞれにとても興味深いです。

 

ナラ材 板目 3枚ハギ(塗装前)

ナラ材らしいとてもきれいな木目の天板です。たけのこ型...

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ナラ材らしいとてもきれいな木目の天板です。たけのこ型というか山型の所謂板目と呼ばれる木目の板を3枚接ぎ合せています。この木目を上から流すか下から流すかとか、組み合わせで印象が変わってくるのが不思議なものです。その分結構悩ませてもらっていますがそんな些細なところに作り手の個性が出てくるような気もしていています。

籐張り

チェストの扉用の籐が張り上がってきています。私自身で...

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チェストの扉用の籐が張り上がってきています。私自身では加工できないのでお願いしているのですが、その工場が偶然ご近所にあって籐好きの私には非常にありがたいです。籐も木材と一緒で水分を吸ったり吐いたりして伸縮します。乾燥時季にはピンピンに張って木部のフレームを引っ張ってしまうので今回は補強を入れて改良してみました。見た目も問題なく大丈夫そうです。

 

メープルのキッチンキャビネット

W1800㎜のキッチンキャビネット。収納力たっぷ...

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W1800㎜のキッチンキャビネット。収納力たっぷりで使いやすそうです。木製のつまみが可愛らしく、メープル材の雰囲気を引き立てています。これから塗装でオイルフィニッシュして、引き出しと扉の仕込みの調整をして福島県喜多方市への納品を待ちます。現場で取り付け設置をして完成となります。まだまだ気が抜けません、いやむしろこれから。無事に設置できますように。

ウィンザーチェア

製作途中のウィンザーチェア。実はもう塗装前まで出来上...

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製作途中のウィンザーチェア。実はもう塗装前まで出来上がっているのですが、仮組をしていた次の日の朝に窓から陽光が差し込んでいました。この時期に長岡でこんなに陽の光が浴びれるのは貴重です。皆さん車のタイヤ交換や庭の樹木の雪囲いなど冬支度に追われます。

焼き印

椅子の座面が張り上がってきました。取り付けて最後にnin...

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椅子の座面が張り上がってきました。取り付けて最後にnineのロゴマークの焼印を押します。メープル材やブナ材などのキメが細かく白っぽい木肌はくっきりとキレイに押しやすいです。これ100点です。大体焼印は目立たないところにそっと押すようにしています。

メープル材のダイニングチェア

ようやく組み上がったメープル材のダイニングチェア。あ...

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ようやく組み上がったメープル材のダイニングチェア。あとはオイルを塗り、張り屋さんに座面をお願いするだけです。どこもかしこもナラ材一辺倒の昨今ですが、久しぶりに見るメープルの艶やかさはとても新鮮です。経年変化で深みを増していく飴色具合も楽しみです。次はウィンザーチェア、ダイニングテーブル、キッチンキャビネットとしばらくメープル材が続きます。

 

角ノミ折れる

材料が固すぎるのか、私の使い方が粗いのか角ノミ盤(四角い...

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材料が固すぎるのか、私の使い方が粗いのか角ノミ盤(四角い穴を掘る木工機械)のドリルの刃を折ってしまいました。しかも2本連続で。今日はこれ以上の作業はできません。早く帰りなさいという事でしょうか。お疲れ様でした。明日早朝機械屋さん寄ってから出社します。

メープルが雪のように

メープル材を使って椅子を製作しております。今日は一日中鉋...

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メープル材を使って椅子を製作しております。今日は一日中鉋がけの作業。掃いても掃いてもメープルのカンナ屑が雪のように降り積もります。おかげで右手が変です、握力なし。このくらいの台数で弱音を吐いていたら椅子の師匠のひでちゃんに鼻で笑われます。2、3日は山のように動かず鉋をかけ続けていたもんなぁ。まだまだ修行が足りませんわ。

ディテールの検討

神は細部に宿るという言葉があるように、シンプルな家具...

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神は細部に宿るという言葉があるように、シンプルな家具であるほど面の取り方や角のRなどのディテールの形によって全体の印象がガラリと変わってきます。テーブルの脚の先端の形のサンプルを作って検討していました。逆に言うと、この先端のディテールを決める事で自ずと色んな部分の形がきまり全体の形が決まります。今回は脚の先端でしたが、チェストであれば扉のツマミだったり、天板の角だったりするわけです。

 

ハンドルーター

夏の工房はたまらなく暑いです。工場用の扇風機をガンガン回...

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夏の工房はたまらなく暑いです。工場用の扇風機をガンガン回しながら作業をしています。
ハンドルーターという電動工具を使ってベンチの座面の角を丸くします。機械の先に付いている25Rの形になった刃が高速で回転して材料を削っていきます。とは言え一気に削れる訳ではなく少しずつ削っていきます。

テーブルonテーブル

1800×900㎜のオーク材の大きいダイニングテーブ...

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1800×900㎜のオーク材の大きいダイニングテーブルが同サイズの作業台の上でオイルフィニッシュされました。この天板は4枚の板材をはぎ合わせたもので、1枚あたりが22~3センチもあります。とても立派です、大袈裟ですが王者の風格さえ漂っています。製作依頼をいただいた方らしい仕上がりになったとひそかに思っております。

ネコ

8月のtanneさんでの展示会の準備をしつつ、ご注文を頂...

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8月のtanneさんでの展示会の準備をしつつ、ご注文を頂いている家具の製作も順調に進んでいます。こちらはウォルナットのテーブルに天板を取付ける前の状態で、内側から隅木(すみぎ)という補強を取付けているところです。この隅木、関西ではネコと呼びます。木工の専門用語が西と東で違ったりするのも面白いです。なぜネコなのか椅子の師匠のひでちゃんに聞いたところ、猫のようにピタッと寄り添うからやと大真面目な顔で答えてくれました。真意はわかりません。

多湿は嫌

梅雨が明けたかと思わせるほどのよい天気。90%に届きそう...

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梅雨が明けたかと思わせるほどのよい天気。90%に届きそうだった湿度も60%まで下がった。多湿を嫌って延ばし延ばしにしていたテーブルの天板の加工をまとめてやってしまおう。

梅雨の湿気

梅雨ですね。じとーっとしますね。この時期は木がよく動...

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梅雨ですね。じとーっとしますね。この時期は木がよく動きます。カラカラに乾燥させた材料が湿気を吸ったり吐いたりするのでしょう、反ったり膨らんだりします。その影響をもろに受けるのが引出しでしょうか。あまり隙間をあけずに作ってしまうとこの時期だけ開かなくなるなんてことも。木が動くことも考えながら鉋で削って調整していきます。なんせ梅雨時のこの湿気はなかなか大敵なのであります。

 

14フィートのオーク材

ダイニングテーブル用に仕入れたオーク材です。写真では...

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ダイニングテーブル用に仕入れたオーク材です。写真では伝わりにくいのですが5m近くの長さです。狭い製作所には入りきらないので外で木どりの作業をしてしまいます。雨が降ってなくてラッキーでした、本当に。

 

BOOK SHELF

本棚を組み立てています。クランプという道具で挟み込み...

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本棚を組み立てています。クランプという道具で挟み込み、締め付けます。本のこぼれ止めに真鍮をつかったりしていて、形はシンプルながらも雰囲気のある仕上がりになっています。こちらは8月の柏崎での展示会でご覧頂けます。お楽しみに。

 

座刳り(ざぐり)

椅子の座面をお尻の形にフィットさせるために削って凹ませま...

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椅子の座面をお尻の形にフィットさせるために削って凹ませます。座刳りという作業です。こうすることにより座り心地が格段に良くなります。木の座面は布張りや籐張り、ペーパーコード張りに比べ長時間座るとお尻が痛くなるという方がいますが、名作と呼ばれる椅子はどんな体型の人が長い間座ろうとも問題ないように上手に座刳られています。そこを目指して頑張りたいですね。

木を曲げるには

椅子の背もたれの部材です。笠木と言います。板から...

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椅子の背もたれの部材です。笠木と言います。板から削りだすにはRがキツいし板厚も足りない、そもそも木目が切れてしまうので強度にも不安が。では秋田の曲げ木家具のように蒸してまげるのか。いやそんな設備も技術もない。となればあの方法しかない。気になる方は是非現物を見に来てください。丁寧にご説明しますよ。なかなか上手に曲げれました。

ウィンザーチェアー

作業の合間にコツコツ試作を続けてようやくここまできま...

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作業の合間にコツコツ試作を続けてようやくここまできました。まだまだ課題は山積みですが、図面などの平面が3次元の立体になったときは気持ちが上がりますね。商品化できようもう少しコツコツがんばります。

 

真鍮

最近真鍮の鈍い光具合がとても気に入っていて取っ手や小物の...

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最近真鍮の鈍い光具合がとても気に入っていて取っ手や小物の金物でよく使っています。しかし市販のものはピカピカに塗装されていてイマイチなのです。真鍮の無垢材無塗装がいいんですよね。使い込む程にくすんで渋さがますことでしょう。木材も鉄も革も使い込む程に味のでる素材が好みのようです。

新潟市松浜にある建築事務所atelier n...

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新潟市松浜にある建築事務所atelier nicoさんからのお仕事です。さすが建築士さん、スペースを有効に使うためによく考えられた形になっております。自分では考えつかないような形を製作できるのもオーダー家具の面白い所です。全体の大きさは2700ミリとかなり大きいですし、ナラの集成材25ミリ厚はなかなかの存在感ですが、取っ手などの細部をすっきしたシンプルなものにして素朴な風合いに仕上げております。事前に自ら設計された松浜のcafe&建築事務所を訪れていたのでnicoさん好みのテイストが把握できていたので、それが家具の細部に活かされたなとも思っています。

 

 

卵の底

こちらもnicoさんから製作依頼を受けた楕円形の...

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こちらもnicoさんから製作依頼を受けた楕円形のローテーブル。サイズは1800×900ミリと大きめです。楕円のテーブルは形を決めるのが1番難しいポイントとなります。すこしのRの違いで印象はガラリと変わります。そこで建築士さんとの打ち合わせで我々が採用した方法とは。先ず私がサブロクのベニヤ板をバーンと差し出し、建築士さんはおもむろに鉛筆を取り出しサササーと現物大のラインを引く。そしてRの形は卵の底のようなイメージでとの指示を受ける。以上。
パソコンやCADなど便利なものは多々ありますが、紙と鉛筆のようないたってシンプルな方法が1番思い通りのイメージを共有し合えるんだなと感じた打ち合わせでした。

材料について思うこと

材木の価格の上昇が止まらない。特に楢材とウォールナッ...

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材木の価格の上昇が止まらない。特に楢材とウォールナット材。為替みたいなものだからと業者の方はいうが為替のように上下に変動したためしがない。無垢材で家具をつくるということは非常に贅沢な材料の使い方になっていくのかもしれない、しかしベニヤやツキ板でつくるのが正しいやり方なのかというと少し違和感も感じる。樹種を代えるのか木材で家具をつくるのをあきらめるのか。遅かれ早かれそいういう選択をしなければならないのかもしれない。森林を活かすことをさらに考えなければいけないのかもしれない。何を購入し使用していくかを考えないといけないのかもしれない。

 

椅子の修理

味噌樽の修理や流木を持ち込んでテーブル製作を依頼して...

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味噌樽の修理や流木を持ち込んでテーブル製作を依頼してくれる近所のおじちゃん。今度は椅子の修理です。しかし派手にいっちゃってますね。ご近所さんがふらりと工房に修理のお願いに来てくれるこのお客さんとの距離感がなんかとてもいい感じです。